かかりつけ患者さんに配布している資料を再編集して公開します。忘れられがちなのは換気です(最後のほうに書いてあります)ので特に夏と冬は気をつけましょう。
基本的な対策は今までと同じ!
- 大人は最低3回、子どもは2回のワクチンを打つ!
- 食事中は喋らない!食べ終わったらマスクをして会話!
- 具合が悪い間は人前に出ない!
拡大の理由
- 現在主に流行しているのはBA.5株というオミクロンの亜種です。BA.5は従来のオミクロンと比べて感染力が高く、前にかかったことがある人でも感染します。
- 今度の大流行になった原因としては、感染力の高い株であること、大人は3回目のワクチン接種から時間が経って効果が落ちていること、小児のワクチン接種が余り進んでいないこと、暑くなり換気が滞る時期であることなどが考えられています。
- BA.5は日本が流行の最先端であり、どのくらい重症化するのかまだ正確に分かっていません。ワクチンの予防効果は従来のオミクロンと同じく、3回打った直後の成人と2回打った小児では感染確率が40%減少、入院確率が80%減少するという結果が出ています。未知の株とはいえワクチン接種が最良の対策であることに代わりはありません。
- BA.5の症状はこれまでのオミクロンと同じで発熱・倦怠感・のどの痛み・空咳が多く、初期は味覚異常や嗅覚異常はほどんとありません。クーラーで喉をやられたと思ったらコロナだったという例が頻発していますので注意してください。
- 報道などでご存じだとは思いますが小児だから軽症で済むということは全くなく、ワクチン未接種者は子供でも高熱や喉の痛みなど症状は強く出ています。
- 病院の空きベッドに余裕がなくなり、心筋梗塞や交通事故などコロナ以外で一刻を争う事態でも救急搬送に時間がかかるようになってきました。不慮の事故が起こりそうな行為はしばらく避けましょう。(不慮が起こりそうとは何ぞやという気もしますが…)
基本の対策
ワクチン
- 自分のためだけではなく、ワクチンを打っている人の割合が多いほどコロナの流行は抑えられます。例えば現在国内最悪の感染状況である沖縄のワクチン接種率は全都道府県で最低です。大人は最低3回、子どもは2回のワクチンを打ってない方は速やかに打ちましょう。大人は4回目まで打つとさらに安心です。
検査
- 抗原検査やPCR検査が陰性でも発熱や咽頭痛がある間は自宅待機しましょう。特に症状出現から24時間以内の抗原検査はほとんど当てになりません。
- 現在感染拡大に伴い、自宅で抗原検査して陽性だったり同居家族が陽性の濃厚接触者であれば医療機関での検査を省略出来る例も出てきました。条件によりますので詳しくは電話でお問い合わせ下さい。
マスク
- 鼻出しマスク、布マスク、ウレタンマスクは新型コロナに対してはマスクをしてないのと同じです。不織布のマスクを鼻までしっかりと覆いましょう。
- 家族の誰かが持ち込んで、自宅で感染が拡大する例が非常に多いです。自宅でも外食でも食事中は話さず、食べ終わってからマスクをして会話しましょう。
- マスクは熱中症のなりやすさとは関係ありません。外でマスクを外していいのは暑く感じるからとコロナ予防に効果が低いからで、熱中症予防ではありません。暑かったら外に出すぎないのが一番の熱中症予防です。
換気
- マスクの必要性については大分周知されてきましたが、換気についてはまだまだ誤解が多いようです。
- 換気というのは屋内と屋外の空気を交換することなので、窓を閉め切って扇風機だけブンブン回すのはウイルスを部屋中にまき散らすだけなので逆に危険です。
- アクリル板を過信しないようにしましょう。換気の流れを妨げますし、飛沫は横から回り込みます。入口から出口まで空気がスムーズに流れるような配置を意識しましょう。