コロナウイルス関連の情報は小出しにしても誤解されることが多いのであまり最新の論文は紹介しないのですが、こちらの論文は有用そうなのでご紹介します。
Aerosol and Surface Stability of SARS-CoV-2 as Compared with SARS-CoV-1
エアロゾル、および様々な物質の表面でコロナウイルスがどのくらい感染力を持っているか(ウイルスは生物ではないので”生存”というのは厳密には間違いですが簡便のため使っております)を研究した論文です。
これによると、銅では4時間後、段ボールでは24時間後、ステンレスとプラスチックでは3日後くらいにウイルス量が0になっています。
どのくらいのウイルス量でヒトに感染するかはまだ不確定なので、何時間経てば安全かははっきりとは言えませんが、少なくとも手すりやドアノブは1日や2日放置したから安全とは言えなそうですね。ジムで感染が拡大しやすいこともこれで説明がつきます。
また、エアロゾル(空気感染とは違うので注意です)についても感染力が3時間位は持つようですし、別件の研究ですが、どうもコロナウイルスについては湿度が高い方が生存時間が長いようですので、換気の悪い閉鎖空間で感染しやすいことの証明になりました。
結論としては今までと変わらず、「長時間(目安は1時間くらい?)換気をしていない閉鎖空間を避ける」「手の届く範囲に人がいる場所を避ける」「人が触ったものや自分のマスクを触ったらすぐに手洗い・アルコール消毒をする」という予防法が有効ということになります。
ここ数日東京でも経路不明の感染者が増えてきております。いまはちょうど気が緩みやすい時期ですので再度気を引き締めて感染予防に気を配って下さい。