薬の効かない百日咳が大流行中


東京都感染症情報センター

ついに死亡例も

年明けから全国的に百日咳の流行が拡大していますが、このたび大変残念なことに東京都内の病院で生後1か月の乳児が死亡する例が起きました。

百日せき「耐性菌」各地で報告 専門医がワクチン接種呼びかけ | NHK

百日咳の怖さ

百日咳と聞くと、字面からなんとなく咳が続くだけの軽い病気と考えがちですが、この例のように乳幼児が感染すると重症化して突然死することもある怖い病気です。また、迅速確実な診断方法が無いことや、体力のある大人や中高生がかかると咳が続くだけのため、診断や治療が遅れて周囲に感染が広がりやすい病気です。さらに、今流行している百日咳は抗生物質の効かない耐性株が多くを占めており、このことも治療や拡大予防を妨げている一因となっております。

予防はマスクとワクチン

このように治療や診断が難しい病気のため、予防が大事になってきます。予防のためには原則通りマスクやワクチンが大切なのですが、マスクは教育現場で軽視されているままですし、ワクチン接種も日本の体制には大きな穴があります。

6歳、12歳で追加接種を!

日本では百日咳のワクチンは1歳半までに5種混合(もしくは4種混合)で接種するだけなのですが、百日咳のワクチンの効果は弱まるのが早いため小学校入学時には効果がかなり消えてしまっています。そのため欧米では6歳と12歳にさらに百日咳のワクチンを追加で打つのが常識となっていますが、日本のワクチン体制はまだ世界標準から大分遅れているのが実情です。

当院では自費の3種混合ワクチン接種という形になってしまいますが、小学校と中学校の入学前に打っておくのがオススメです!

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