“新しい生活様式”海外の専門家のリスク評価

緊急事態宣言も解除されて外も暑くなり、外に出て遊びたい人も多いかと思います。しかし、何が安全で何が危険なのでしょうか?ここでは海外の感染症と公衆衛生の専門家に、様々な夏の活動のリスクを評価してもらった記事を翻訳してご紹介します。

https://www.npr.org/sections/health-shots/2020/05/23/861325631/from-camping-to-dining-out-heres-how-experts-rate-the-risks-of-14-summer-activit

最初に確認しておきたいのですが、今すぐにリスク無しで外出できるということはありません。緊急事態宣言が解除されたということは何が安全かが個人の判断に委ねられたということです。専門家の意見を参考にしながら個人がどの程度のリスクがあるのかを考慮した上で日常生活を取り戻していくことが今後必要になってくるわけです。

目次

  1. 屋外でのホームパーティー
  2. レストランでの食事
  3. ビーチやプール
  4. ガーデンウェディング
  5. 公衆トイレ
  6. 友人と別荘に行く
  7. ホテル滞在
  8. 美容室/理容室
  9. ショッピングモール
  10. ナイトクラブ
  11. キャンプ
  12. 屋外での運動

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1.屋外でのホームパーティー:低~中リスク

広々とした屋外で少人数で会合することはそれほど危険ではありません。しかし、ここでの安全性は、招待する人とその行動にかかっています。

リスクを下げるためには、食べ物や飲み物、調理器具の共有を避けることです。食べ物そのものはリスクではなく、共有の食器や調理器具に触れることがリスクになります。飲酒するとルールを破りやすくなるので気をつけてください。また、トイレに行くときなど、他の人と一緒に屋内に移動するとリスクは上昇します。

マスクやフェイスシールドを付けて食事会をするのは非現実的ですし、子どもたち同士がマスクをした状態で遊ぶのも大人の自己満足である可能性があります。

2.レストランでの食事:中~高リスク

屋内での食事は依然としてリスクが高い行動の1つです。会話によりウイルスが飛びやすいことや長居しやすいことが主な理由です。例えば中国では換気していないレストランでエアコンの風により飛沫が飛んでクラスターになったことが示唆されています。

リスクを減らすためには店は客席を減らして席同士の間隔を確保し、スタッフにマスクの着用を義務付け、手洗い場所に行きやすいようにするべきです。また、共用の調味料、ドリンクバー、ビュッフェのようなセルフサービスの場所も全てやめるべきです。屋外に座ったり、家族としか行かないこともリスクの低減に有効です。

3.ビーチやプール遊び:低リスク

家族以外の人と2m以上距離を置き続けることができれば、これはかなり安全な活動です。ウイルスが希釈されるので水そのものが感染源になる可能性は非常に低いです。出入り口やトイレでは人ごみに気をつけましょう。子供たちは誰とでも仲良くなりますので、よその子供と一緒に遊び回るのは少し心配ですね。混雑が少ない朝早くか午後遅くに行き、穴場のエリアを探してみましょう。

4.ガーデンウェディング:中~高リスク

多くの結婚式が延期されていますが、やはりそれには理由があります。屋外での催しそのもののリスクは低いのですが、酔った状態でお祝いをしていると簡単に人と人との距離が近くなり密な集団が出来上がってしまいます。

また、ゲストが多ければ多いほど誰かが感染する可能性が高くなるため、招待客は近場の人を中心とした小規模なものが望ましいでしょう。遠方から電車や飛行機で来ること自体にリスクが伴います。

そして、高齢の親戚や基礎疾患を持っている人を招待することについてもよく考えてください。招待状を前にすると健康に害であるにもかかわらず参加する圧を感じるかもしれません。シカゴでの最大のクラスターの1つに、葬式の出席者1人が多くの家族に感染を広げた例があります。

5.公衆トイレ:低〜中リスク

糞便中にコロナウイルスが排出されることは確認されているのですが、今のところ便器やトイレを介してコロナウイルスが感染するという確たる証拠は有りません。

ただ、トイレには他人が触れる場所が多いため、狭かったり混んでいたり不潔なトイレにはそれなりのリスクがありそうです。選べるなら広くて空いていて手洗い剤など備品の揃っているトイレを利用しましょう。また、手を洗ったあとにドアノブに触れた場合はその後必ず手指消毒剤を使うようにしましょう。

6.友人と別荘に行く:低リスク

双方の家族が普段感染予防をきちんとしている場合はかなり安全な行動だと専門家は述べています。ただし、誰かが活動的であったり人と触れ合う機会の多い仕事をしている場合はリスクが高まります。もちろん旅行前に誰か具合の悪い人がいないかは必ず確認しましょう。

7.ホテル滞在:低~中リスク

ホテルに滞在するのは比較的リスクが低いというのは共通認識ですが、ロビー・ジム・レストラン・エレベーターなどの共用空間に長居するのは控えた方が良いでしょう。レストランで食事をするよりもルームサービスを注文し、ジムを避け、共用部ではマスクを着用しましょう。エレベーターのボタンは薬指や小指の背面か、物で押すようにしてください。テレビのリモコンやその他の共用部の表面を拭くための消毒用品を持参しましょう。

8.美容室/理容室:中~高リスク

散髪は数十分間人と密着した状態にあるため感染が成立しやすいです。無症状であっても感染しているスタイリストが1人いるだけで、多くの客が感染のリスクに晒されます。客とスタイリストの両方がマスクを着用し、地域で新型コロナウイルスが流行していない場合はそこまで高くないと考えている専門家もいます。マスクを着用し、手の消毒をこまめに行なっているサロンや理髪店を探してください。客もスタイリストもおしゃべりは控えて散髪に徹しましょう。

9.ショッピングモール:リスクは様々

リスクの高さはモールの構造や混雑度、滞在時間によって変わります。特に混雑しているとリスクが大幅に増えます。屋内より屋外型のモールの方が良いですし、フードコートを避け、暇つぶしではなく目的を持って行くようにしましょう。マスクを着用し、パッと入ってパッと出て行くようにしましょう。混雑する時間は避け、特に手すりやエレベーターボタンなどに触れたあとは手指消毒を必ず行いましょう。

10.ナイトクラブ:高リスク

専門家の間でもナイトクラブに行くことは非常にハイリスクであるというのは共通認識です。ナイトクラブでは人ごみ、密接した接触、歌、発汗、酩酊など、リスクがカクテルになっています。酔うとルールを守ることが少なくなり、踊ることにより呼吸数が増えます。感染者が混ざっているとウイルスは簡単に広がります。

踊りたいなら自宅で親しい人たちとダンスパーティーをしましょう。小さな屋外の集まりであれば、星空の下、2m離れた場所で踊るのもリスクが少なくて済みます。
(訳注:日本でやると苦情が来る別のリスクがありそうですが…)

11.キャンプ:低リスク

夏期のアクティビティとしてはこれが最もリスクが少なそうです。屋外で周囲に人がいないからです。しかし、家族以外の人と行く場合は、信頼できる人かどうかを確認する必要があります。彼らは普段感染予防をきちんと行っていますか?もしそうでなければ、彼らは無症状でウイルスを拡散している可能性があります。

もちろん特定の状況によってはリスクが忍び寄ることもあります。家族と一緒に人気のない野外でキャンプをしてればリスクは低いですし、逆に混雑したキャンプ場でトイレやピクニックエリアが共有されている場合は危険です。テントの中で他の人と一緒に寝ることもリスクを高める行動です。

つまり、キャンプ自体は低リスクですが、旅行中に密接に接触することになる人たちが危険性を高める可能性があります。

12.屋外での運動:低リスク

集団でスポーツをしている場合を除いて、屋外で運動することはソーシャルディスタンスを保ちながらストレスを発散させる良い方法です。専門家はバスケットボールやサッカーなどのコンタクトスポーツよりもゴルフやテニスなど周囲に人がいないスポーツの方が安全であることしています。ランニングも人がすれ違うような道でなければ絶好の運動です。

活動に参加する人が多ければ多いほど、リスクは高くなります。たとえ無症状であっても他の人の近くにいるとウイルスを広げる可能性があるので、距離を置くことができない場合はマスクを着用することをお勧めします。